炎の写真展

日本燃焼学会 2016年『美しい炎』の写真展最優秀作品賞


NSYMPO MARK

「火花」
福井 淳平1,中塚 記章1,秦中 一樹1,2,林 潤1,赤松 史光1
1 大阪大学大学院
2 電力中央研究所

作品の解説
 これは水素を燃料として用いた対向流火炎によって保炎されるアンモニアと微粉炭粒子の混焼場の写真である.対向流火炎は,上流から供給される空気/アンモニア予混合気と下側から供給される窒素と水素の混合気によって形成されており,アンモニアの燃焼によって鮮やかな黄色の発光を見せる.火炎上方から供給される微粉炭粒子は.火炎面に突入した後に放射状に広がりながら燃焼する.撮影においては,露光時間を1/4秒と適切に設定することで,微粉炭が燃焼しながら美しく尾を引く様子を花弁のように映し出している.花の広がりが美しく見えるように,左右対称にする画像処理を行っている.
カメラ:Nikon D7100
レンズ:AF-S NIKKOR 18-105mm 3.5-5.6G ED
焦点距離:105mm,絞り値:f/11
露出時間:1/4s,ISO感度:100



日本燃焼学会 2016年『美しい炎』の写真展優秀作品賞


NSYMPO MARK

「オリンピック聖火」
Taejoon NOH1, Sunghwan YOON1, 小山 陽一郎1, 橋本 望1, 藤田 修1
1 北海道大学

作品の解説
 この火炎は、内径5cm長さ70cmの管内を上方伝播する火炎が音響振動のある中を伝播した際に生じたものである。下端開放の伝播管内においてC2H4/O2/CO2の混合気(Φ=1.2)にレーザーを照射すると、局所的に未燃ガスの温度が上がり、火炎の伝播速度が局所的に増加することで火炎を任意に変形させることができる。任意に変化させた火炎が音響振動にさらされると規則的構造を形成し、その後乱流へと遷移する。この写真は乱流遷移前の規則的構造の様子を示している。火炎先端部分が着火直後の聖火、火炎全体が聖火の持ち手に見えることからこの写真を「オリンピック聖火」と名付けている。リオデジャネイロオリンピックが終わり、東京オリンピックに向けた聖火が灯り始めたことを表現している。


NSYMPO MARK

「炎の中の宇宙」
佐々木 知美1,桑名 一徳1
1 山形大学

作品の解説
 逆方向に回転する一対の火災旋風の写真です。256階調まで色数を減らしてから各色の輪郭を抽出しました。炎の中の宇宙に引き込まれていくように感じます。一つとして同じ炎は無い、という思いを強くしました。