炎の写真展
日本燃焼学会 2014年『美しい炎』の写真展最優秀作品賞
「1歳のバースデーケーキ」
Sunghwan YOON,Taejoon NOH,藤田 修
北海道大学大学院工学研究院機械宇宙工学部門
作品の解説
この火炎は,垂直に立てた内径5cm長さ51cmの管内を下方伝播する火炎が,管内に形成される音響振動との相互作用の結果として生じたものである(写真は伝播方向を上向きに置いている).音響振動と火炎の相互作用は火炎の曲率(変形の波数と振幅)により現れ方が異なることから,当研究グループでは火炎面にレーザを照射し任意の変形を与えたうえでその相互作用を観察している.この写真はその中で得られた1例で,上端開放の伝播管中においてC2H4/O2/CO2の混合気(Φ=0.9,Le=1.05)に直径3.3mmのCO2レーザを照射して変形させた火炎が,音響振動の周期ごとに変形を受け規則的構造を形成する様子を示している.この写真の直後に,火炎先端には特定の不安定性が現れ火炎は乱流状態へ遷移する.火炎先端付近に離れて存在する火炎が1本のろうそくのように見えることから表題のように名付けている.
Camera & Lens: FASTCAM Mini UX100 & NOKTON 25mm F0.95
F-number: F0.95, Frame Rate: 2000 fps at 768×512 pixel resolution, ISO: 5000
日本燃焼学会 2014年『美しい炎』の写真展優秀作品賞
「フィンガリング占い」
内田 洋輔1,桑名 一徳1,櫛田 玄一郎2
1 山形大学
2 愛知工業大学
作品の解説
幅10ミリメートル程度の狭い空間で紙などを燃焼させると、自然対流が抑制されて炎を生じないスモルダリング燃焼が起こる。このとき、火炎の拡散・熱的不安定性と同様なメカニズムでフィンガリングパターンが形成される。条件によっては枝分かれや局所消炎が生じ、興味深い模様が見られる。このフィンガリングパターンで占いをしてみたら、なんと大吉! 『美しい炎』の写真展で優秀作品賞をいただくという素晴らしい結果になりました。