炎の写真展

日本燃焼学会 2008年『美しい炎』の写真展最優秀作品賞


NSYMPO MARK

「炎の二重彗星」
加藤 慎也,山本 和弘,林 直樹,山下 博史
名古屋大学 大学院工学研究科

作品の解説
 内側と外側に空気を,その間から燃料(メタン)を噴出させる同軸三重管バーナを用いると,燃料と空気の境界面に2つの火炎が形成されます.噴流の速度が十分大きい場合は火炎がノズル出口より離れ,浮き上がり火炎ができることはよく知られています.三重管バーナではある条件で両方の火炎が同時に浮き上がる特異な現象が見られました.この写真は二重浮き上がり火炎(Dual Lifted Flames)の様子を斜めから撮影したものです.火炎先端部に2つのきれいな青炎が形成されています.宇宙空間に飛来する彗星の親子に見えませんか?


日本燃焼学会 2008年『美しい炎』の写真展優秀作品賞


NSYMPO MARK

「雪火紋様 〜snow flame patterns〜」
丸山 俊典,門脇 敏
長岡技術科学大学

作品の解説
この写真は,7本の円管(材質SUS304,内径0.5mm,長さ330mm)を正六角形状に配置し,形成されるメタン−空気予混合火炎の直接写真である(シャッター速度0.2s).混合気の流量は0.4l/min一定とし,写真左より当量比は3.1,3.5,4.0,6.0,8.0に設定されている.
 当量比が小さい時は,各円管から火炎が形成されており,当量比が大きくなると共に,火炎は六角形状に形を変え,角の部分が伸びた1つの火炎となる.写真は全て六方対称であり,雪の結晶のように見える.江戸時代に土井利位が京都などで雪の結晶を観察し,出版した雪華図説には様々な紋様が掲載されており,この紋様を当量比を変えることで表現することができる.