研究委員会

 日本燃焼学会研究委員会は,特定燃焼研究分野の発展,地域における燃焼研究の発展,新規燃焼研究プロジェクトの開拓を目的とし て設置され,研究委員会のもとに1〜2年間設置される研究分科会を中心に,活発な活動が行われています.研究分科会の設置を希望される会員は,下記の申請 書により担当理事にまでお申し込み下さい.

担当理事:瀬川大資(大阪府立大学) e-mail:segawa@me.osakafu-u.ac.jp

研究委員会規程(pdf)
研究委員会書式(MS-Word)


設置された研究分科会・委員会(平成16年度以降)

研究分科会名:レーザー点火研究分科会
主査:平等 拓範(分子科学研究所)
幹事:赤松 史光(大阪大学)
幹事:古谷 博秀(産業技術総合研究所)
委員数:22名
設置期間:平成26年 8月 1日〜
目的:人類共通の問題であるエネルギー・環境に対し,現実的な対処法の観点から,燃焼は重要であり,特に産業革命以降大きな役割を担ってきたエンジンにおいて,さらなる燃焼効率の改善及び環境汚染物質の低排出化などの高性能化は最重要課題と言える.そしてレーザー点火(着火)は,150年続く電気火花点火の限界を超えた強力点火が可能で,低燃費,低排出が望める高圧縮,高過給,希薄燃焼などの理想的な燃焼が望めるため,次世代の革新的省エネ技術として開発が期待されている.しかしこれまでのレーザーによるエンジン点火の実現には問題が多く「レーザー研究者」と「燃焼研究者」の緊密な連携研究,学際的な連携が重要である.そこで,これら学際的な活動を活性化させるため,本分科会の設置を提案する.

研究分科会名:レーザ誘起ブレークダウン分光(LIBS)による燃焼計測の高度化に関する研究分科会
主査:秋濱 一弘(日本大学)
幹事:林 潤(大阪大学)(平成26年10月まで)
幹事:義家 亮(名古屋大学)(平成26年11月より)
委員数:19名
設置期間:平成26年 6月 1日〜平成27年 5月31日
目的:レーザ誘起ブレークダウン分光(LIBS:Laser Induced Breakdown Spectroscopy)は,レーザを対象物質に照射してプラズマを形成させ,元素組成をリアルタイム,オンサイト,高感度に解析できる技術であり,火力発電,エンジン,原子力,鉄鋼,材料,海洋など幅広い分野への応用が期待されている.信号強度が強いため,過酷な計測場である燃焼分野でも混合気の当量比計測などに応用されている有望な計測手法である.今後,従来困難だった煤生成を伴う拡散火炎での当量比計測等の「より一層過酷な場での計測」や「定量計測の精度向上」が実現できれば,燃焼解析のみならず,火力発電などの燃焼モニタリング方法としても活用できる.このように燃焼状態のモニタリングに基づく燃焼制御の高度化に資するキー技術としても期待されている.以上を背景として,本研究分科会では,燃焼分野に加えて,火力発電,エンジン,原子力,鉄鋼,材料,海洋分野でのLIBS 研究者をメンバーに加えて,「レーザと物質との相互作用メカニズム」などの知見を共有し,他分野での知見を燃焼分野へ展開することを模索する.前記のような分野横断的な議論と技術交流を通じて,LIBS による燃焼計測の高度化の可能性を検討するとともに,今後の研究の方向性の提示を目指す.

研究分科会名:デトネーションエンジン研究分科会
主査:大八木 重治(埼玉大学)(平成25年8月まで)
主査:林 光一(青山学院大学)(平成25年9月より)
幹事:笠原 次郎(名古屋大学)
委員数:14名
設置期間:平成24年 9月 1日〜平成26年 8月31日
目的:デトネーションを応用したエンジンの研究が活発であり,パルスデトネーションエンジンや,回転デトネーションエンジンなど,多様なエンジン形式が提案されている.デトネーションという基礎的な燃焼研究分野の知識が次世代高効率燃焼機関に応用できる可能性がある.しかしながら,その実用化のためには高速の燃焼波を如何に制御し,安定的に作動させるかなど燃焼学的にも困難な課題が存在する.本分科会はこのような課題を克服して,当該研究分野の発展とデトネーションエンジン開発に関連する新しい燃焼技術分野の開拓を目的とする.また,本分科会では国際ワークショップを開催して,国内はもとより,諸外国の研究動向・情報をいち早く共有することで,当該研究分野の発展に貢献する.

研究分科会名:Oxy-fuel combustionの基礎学理体系化と展開に関する研究分科会
主査:岡崎 健(東京工業大学)
幹事:渡部 弘達(東京工業大学)
委員数:28名
設置期間:平成25年 6月 1日〜平成26年 5月31日
目的:2013年現在,世界各国でOxy-fuel combustion(O2/CO2燃焼,酸素燃焼)とCCSの統合プロジェクトが進められており,Oxy-fuel combustionの研究が世界各国で加速している.本分科会では,国内外の研究動向を把握し,Oxy-fuel combustionの学術的な基礎学理を体系的に構築するための研究討論を行う.さらに,産学間の意見交換を通して,研究者のネットワーク強化につなげるとともに,今後の研究の方向性を明らかにする.

研究分科会名:震災後の社会・エネルギー情勢に必要とされる燃焼利用技術の調査研究分科会
主査:小林 秀昭(東北大学)
幹事:藤森 俊郎(IHI)
委員数:22名
設置期間:平成25年 4月 1日〜平成26年 3月31日
目的:東日本大震災の発生から2年が経ち,エネルギー環境を取り巻く社会情勢は大きく変化した。また,震災による瓦礫,土壌,汚泥などの処理については,特に放射性物質が含まれる場合には,未だに本格化していない。本分科会では,これら変化,課題に対して,調査や情報交換を行うことにより,必要とされる燃焼技術やその周辺技術,システムの調査研究を実施する.メンバーは,燃焼学会員,震災地域の研究機関,放射線に関する専門家や,必要に応じて適宜メンバーを加える。また,国家プロジェクトなどへの提案の企画立案を検討する.

研究分科会名:関東地区バイオ燃料燃焼研究分科会
主査:森棟 隆昭(湘南工科大学)
幹事:齊藤 剛(明星大学)
委員数:15名
設置期間:平成23年10月 1日〜平成25年 9月30日
目的:バイオ燃料はグローバルな視点で見る場合とローカルな視点で見る場合でその評価は大きく異なってくる.関東地区バイオ燃料燃焼研究分科会では,ローカルな視点でバイオ燃料のあり方を取り上げ,並行して,大学・研究所の委員が進めている燃焼学的基礎研究の現状報告を行い,成果を委員とくに官界や産業界の委員と討論することで,関連分野の産業の活性化とそれに関係する燃焼技術の発展をめざすことを目的としている.ここで謳う「ローカルな視点」でみるバイオ燃料とは,農場のない市街地からの燃料(食品廃棄物)と,地価が高い農場をもつ近郊農家から供給可能な農産物および海や湖沿い地域からの水産物,山林地域からの木材と解釈される.つまり,当該研究分科会はバイオ燃料の地産・地消・地活についての研究も視野に入れる.

研究分科会名:微小重力燃焼研究分科会
主査:藤田 修(北海道大学)
幹事:高橋 周平(岐阜大学)
委員数:32名
設置期間:平成23年 1月 1日〜平成24年12月31日
目的:燃焼現象は,急激な温度上昇に伴う密度変化が生じるため,重力の存在が現象に大きな影響を及ぼす.多くの場合,この重力に起因する流れが現象を複雑化し,その解明を難しくする.一方,微小重力場ではこの外乱要因が取り除かれるため,現象を単純化することが可能となり,燃焼現象を構成する素過程を詳細に知ることができる.このような観点から,歴史的にも微小重力環境が燃焼科学の重要な研究ツールの一つとして活用されてきた経緯がある.従来,微小重力環境を得る手段は落下塔や航空機に限られてきたが,今般,宇宙航空研究開発機構(JAXA)において,国際宇宙ステーション(ISS)に搭載する共通燃焼実験容器(CCE: Chamber for Combustion Experiments)の開発が進められることとなり,新たに長時間微小重力実験の環境が整えられることとなった.この装置は,利用者のほとんどが日本燃焼学会会員となる可能性が高く,学会としてこの装置による研究成果の最大化に主体的に関わっていくべきと考える.このような背景から,日本燃焼学会内に「微小重力燃焼研究委員会」を設置し,微小重力に関わる研究についての議論の場を設けるとともに,実験技術に関する情報交換や,ISS運用期間をフルに活用すべく後続テーマの創出などを推進する場とする.

研究分科会名:将来燃焼技術のニーズ・シーズマッチングと展開に関する研究分科会
主査:小林 秀昭(東北大学)
幹事:長谷 耕志(東京ガス)
委員数:11名
設置期間:平成22年12月 1日〜平成24年12月31日
目的:日本燃焼学会において産学が協調的に学会運営を進めている利点を活かし,我が国における燃焼技術と基礎研究を総合的に再評価しながらニーズ・シーズのマッチングを図り,今後世界をリードすべき将来燃焼技術とその基礎科学を明らかにする.

研究分科会名:ユニバーサル燃焼反応モデル研究分科会
主査:三好 明(東京大学)
幹事:小口 達夫(豊橋技術科学大学)
委員数:15名
設置期間:平成22年10月 1日〜平成24年 9月30日
目的:バイオ燃料など化石燃料以外の燃料を含め,入手可能なあらゆる燃料を活用するために,燃料と燃焼の双方を技術者が設計し制御する必要がある.本委員会では,特に新規内燃機関の効率的な設計と超高効率化・低エミッション化に資するため,多種多様な燃料に対応可能なユニバーサル反応モデルを理論に基づいて構築し活用する方法について,調査・検討を行う.
リンク先:http://ens.tut.ac.jp/keel/umc/

委員会名:管状火炎の応用に関する研究委員会
委員長:石塚 悟(広島大学)
幹事:下栗 大右(広島大学)
委員数:17名
設置期間:平成21年 4月 1日〜平成23年 3月31日
目的:新しい火炎素である管状火炎を応用し,各種用途の実用燃焼器を実現する研究を活性化させるため,情報交換の場,ならびに,研究発表の場を設ける.年間に2〜3回程度の研究会を行い,研究者の交流と研究レベルの向上を図る.

委員会名:超燃焼研究委員会
委員長:丸田 薫(東北大学)
幹事:成瀬 一郎(名古屋大学)
委員数:18名
設置期間:平成20年 6月 1日〜平成22年 5月31日
目的:燃焼過程や燃焼機器,燃焼システムのエクセルギー効率,また速度論を含めた総合的評価法構築の可能性を基礎・応用両面から調査・検討する.これにより燃焼利用におけるいっそうの省エネルギー化の可能性を把握し,今後の燃焼技術,ひいては広くエネルギー変換に関わる省エネルギー戦略決定に資する.

委員会名:つくば地区燃焼応用研究委員会
委員長:西岡 牧人(筑波大学)
幹事:古谷 博秀(産業技術総合研究所)
委員数:13名
設置期間:平成20年 1月 1日〜平成21年12月31日
目的:現在,「つくば燃焼セミナー」と称して,筑波研究学園都市および日立地区の研究者,また彼らと関係が深い東京地区の研究者有志が定期的に集まり,互いに研究を発表し合い時間をかけて議論することで,研究レベルの向上を図っている.この活動を促進するため,「つくば地区燃焼応用研究委員会」を開設してより一層の知識と情報の交換を図るとともに,産学交流を推進して燃焼研究の発展に貢献することを目的とする.

委員会名:北海道地区燃焼応用研究委員会
委員長:藤田 修(北海道大学)
幹事:大島 伸行(北海道大学)
幹事:中村 祐二(北海道大学)
委員数:16名
設置期間:平成18年10月1日〜平成19年9月30日
目的:北海道および近隣地域では,大学・地域企業などが,特に,宇宙工学および代替エネルギーなどの分野において研究者・技術者が燃焼関連の応用研究に協力して取り組んでいる.これらの研究の一層の促進のため「北海道地区燃焼応用研究会」を開催して知識と情報の交換を図るとともに,産学交流を推進して,燃焼研究の発展に貢献することを目的とする.

委員会名:バイオ燃料の燃焼研究動向に関する調査研究委員会
委員長:森棟 隆昭(湘南工科大学)
幹事:是松 孝治(工学院大学)
委員数:16名
設置期間:平成18年4月1日〜平成20年3月31日
目的:バイオ燃料にはいろいろな種類があり,燃焼利用形態も多岐にわたっており,古くから多くの研究が行われてきているが,研究成果等を体系的に整理する試みはほとんど行われていない.そこで,当該研究会は,バイオ燃料の燃焼分野の研究成果に関する動向を調査し体系的に整理することで,この分野の研究促進を図ることを目的とする.

委員会名:PDE研究委員会
委員長:大八木 重治(埼玉大学)
幹事:笠原 次郎(筑波大学)
委員数:21名
設置期間:平成17年8月1日〜平成19年7月31日
目的:パルスデトネーションエンジン(PDE)研究においては,デトネーションという基礎的な燃焼研究分野の知識が次世代高効率燃焼機関に応用できる可能性があることが示され,最近注目されている.しかしながら,その実用化のためには高速の燃焼波を如何に制御し,安定的に作動させるかなど燃焼学的にも困難な課題が存在する.本研究委員会はこのような課題を克服して,本研究分野の発展とPDE開発に関連する新しい燃焼技術分野の開拓を目的とする.

委員会名:新潟地区燃焼応用研究委員会
委員長:藤井 信行(新潟産業大学)
幹事:鈴木 正太郎(長岡技術科学大学)
委員数:12名
設置期間:平成16年8月1日〜平成18年7月31日
設置目的:新潟県及びその近隣の地域では,大学・高専で燃焼関連の研究を進めている研究者と,企業で燃焼に関する研究開発に取り組む技術者とが集まり,「新潟地区燃焼研究会」を開催し,知識と情報の交換を図っている.この研究会を支援し,産学の交流を推進することにより,燃焼研究の発展に貢献することを本研究委員会は目的とする.



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