水素・アンモニア専焼発電

水素やアンモニアは,燃料の製造過程でCO2を排出しない限りカーボンフリー燃料と位置付けられます.水素・アンモニア専焼発電では,これらのカーボンフリー燃料を100 %利用した発電を行います.わが国の火力発電による発電量は膨大なので,徐々に専焼発電の比率を上昇させていく計画となっています.
水素(H2)は,着火性が良く,燃焼速度が速く,そして燃焼温度が高い特徴があります.こうした特徴に起因して,燃焼が不安定化したり,窒素酸化物(NOx)の生成量が増大したりする可能性があり,高度な燃焼制御技術が求められています.
アンモニア(NH3)は,着火性が悪く,燃焼速度が遅く,そして燃焼温度が低い特徴があります.こうした特徴に起因して,未燃分が残ることや,燃料中の窒素分に由来するNOxの生成量が増大したりする可能性があります.これらの欠点を克服する燃焼技術が求められています.